「おいしい！」は健康の起因要素

脳を活発に働かせているのはどんな時？

読解力や計算能力等、いわゆる数値で測れる能力(テストの点数や偏差値)を伸ばす、学習している時と固執しなくても良いのです。
楽しむこと、納得すること、そして感動することも脳のパフォーマンスに有益なのです。
無関心、無感動は大敵ですよ脳の不活化となってしまい、大敵なのです。

食べ物がおいしいと感じること。
人生の楽しみとして、最後まで末永く持ち続けたい。「おいしい！」は脳の活性に働きかけて、認知力にも効果をもたらす可能性を秘めている感覚なのですね。（＊１）

食材そのものが健康的であればあるほど、健康を享受できることなのかもしれません。

アニマルウェルフェア（動物の一生涯の身体的，心的状態；動物福祉）。
もちろん人道的配慮に沿った、やさしさの普遍的な表われです。我々自身の心に響いている考え方だと思います。

アニマルウェルフェアの価値観のレベルを上げることは、結局人間の健康維持・増進にも寄与することと、しっかりと認識しなければなりません。
家畜として産まれ育ち、苦しみや辛さの無い生活を送らせてあげる。その動物本来の健やかな環境で生活することで、健康的な心身を育て上げる。

実際、平飼い地鶏の肉やケージフリー卵は、ストレスフリーの効果を秘めている。健康的な家畜から提供されると期待出来ます。実際に味や栄養価に反映されるようです。（＊２）
野山に放牧された牛や豚もそうです。
それらの家畜にも本来健康的な生活を送る権利を行使してもらう。人間にも自然な恩恵が享受されるのではないでしょうか。

不思議なものです。
屋外で食べるお弁当はすごく美味しいですよね。それとも戸外でBBQを楽しみますか？
近所のスーパーに売っているバラ肉でも、ウインナーでも、空の下で食べると凄くうまいと感じませんか？値段の張らない茸と野菜をひと欠けのバターと一緒にアルミホイルに包んで焼く。特別高級な食材を使わなくても、美味に舌鼓を打つことができるのです。
みなさんもご経験があるはずです。

家族や友だち、気の知れた者同士で食べることもおいしさの素でしょう。そこに開放的なアウトドアに身を置くことで、心と体に健康的な栄養を授かるのです。

おいしいと感じること。

味が良く、栄養面でも満足できる食材の質を保つこと。加えて食するわれわれ人間も健康でいなければ、十分感じることはできません。
さらに脳のパフォーマンスも含めた全身の健康にも効果を発揮してくれる感覚です。

畜産、農産、水産。食材となるものと享受される側、双方が健康であることで実現できるのです。
それを支えているのは、新鮮な空気を吸い、陽の光を全身に浴びることなのかもしれません。

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【出典】

（＊１）2025.05.20「美味しさ」が脳を覚醒させる！　～食後の作業効率向上と脳活動の関係を脳波で解明～基幹教育院　岡本　剛　准教授

（＊２）アニマルウェルフェア畜産物の生産・流通・消費拡大の可能性と課題畜産物需給関係学術研究情報収集推進事業報告書　2010 年 3 月 研究代表者 永松美希