どこに価値を置きましょうか？

時代が移り変わると考え方も変化します。

イスラム教徒の若い女性の間で流行の「ハラル･マニキュア」。
スンニ派の最高権威機関が合法としたこともあって、このマニキュアを爪に塗っていても『ウドゥ』（礼拝前に心身を水で洗い清める儀式）が認められる。それでも賛否両論ある中で、おしゃれをしたいという若い女性たちの欲求の高まりが、ヒットの切っ掛けになったのでしょう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

又、カラオケボックスの利用目的が変化したこととともに、その空間の価値が保たれ、そして高まっている。
ひとりカラオケだけでなく、好きな楽器や電車のホームで流れるアナウンスの練習場所、外出中のサラリーマンが、雑音なしのオフィースとして利用する。新型コロナの影響下では、安全に独占できる空間として応用していた方も多かったでしょう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　

平成２９年国民健康･栄養調査によると、２０歳以上の成人では高齢になるにつれて炭水化物から摂取するエネルギー率が高い傾向にある。世間では血糖値が気になって、糖質ダイエットという痩身法をよく聞きます。糖質の摂り過ぎは糖尿病や肥満を招く可能性が高くなる。（＊１）食後の高血糖も生活習慣病のハイリスクと考えられているからなのでしょう。（＊２）

こどもが「お代わり！！」と言いながら、空になったごはん茶碗を差し出す姿は、親に安堵感を与えてくれます。この『ごはんのお代わり』は成長期のこどもや若者には必要なことなのかもしれません。
しかし一日のエネルギー源を、炭水化物ばかりに頼ってしまうのが高齢層。栄養の偏りに因る生活習慣病の予防に、より注意しなければなりません。

では程々のごはんの量を摂る工夫として、どんな方法があるのでしょうか？　　　　　　　　　　　　　　同じ量のごはんを盛る場合、お茶碗を大きめにするか小さめにするかで印象が変わります。
小さめの方が多めに食べたように感じて、満足感も得られますよね。この錯覚を利用した陳列方法もあるくらいですから。

だから「どんぶり」に盛ると、食べ過ぎの傾向になりがち。牛丼の具やカレーをごはんの代わりに温野菜の上に盛られているメニューが登場して久しい。米不足への方策としても有効ですね。
又、ハンバーガーはバンズで肉のパティを挟むのがオーソドックススタイルなのですが、炭水化物の摂取を減らすために、肉で野菜をサンドしたハンバーガー（？）もあるとか・・・。
野菜好きの私としては、うれしい組み合わせです。

厚生労働省と農林水産省が平成17年に決定した「食事バランスガイド」を基として、地域独自の教材が創られています。
単に食べる量だけでなく、栄養バランスや食べる順番などを考慮すべきだという観点に立っています。

食生活を支える要因の中で、どこにより高い価値があると判断するか？
生活習慣の改善～行動変容につながる試みです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【出典】
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＊１）　健検公式テキスト増補改訂版
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＊２）厚生労働省eヘルスネット