体内時計を合わせること

朝起きてしっかり太陽の光を浴びれば体内時計が具合いよく回り始める。一日の活動と休養のタイミングが整います。（＊１）
《和朝食のおかずを変えてみましょうか？》のコラムでは、朝食にたんぱく質をしっかり摂ることが筋肉の増加に効果的との情報をお届けしました。

けど体内時計がズレていると、それもうまく行かない可能性があるらしい。（＊２）
いくら勉強時間を費やしても、気が入っていないとなかなか知識が頭に残らない。
それと同じで、２つの成因を組み合わせるタイミングが合っていないと効果（結果）に差が出るのでしょう。

私が自動車免許を取ってからしばらくの間、巷ではマニュアル車（MT車）が行き交っていました。今では当たり前のオートマチック車（AT車）は珍しい存在でした。MT車を円滑に運転するのに欠かせないのはギアチェンジです。クラッチペダルを踏み込み、シフトレバーを減速と加速に合わせて切り換える。そしてクラッチとアクセル、両方のペダルの踏み具合に調和がとれていないと、その場面に見合った運転が出来ません。
両者の過不足の無いバランスがあって、そのタイミングを捉えないと車体がノックしたり、最悪エンストを引き起こしてしまいます。おそらく坂道発進が苦手だったのは、私だけではなかったと思います。けどうまく坂を登れそうだと気付いた瞬間があったのを憶えています。タイミングよくギアががっちりハマった感じがしたのです。
健康不調は自律神経のバランスが崩れると起きやすい。健康を構成するための要素が協同調和で成り立っている。自律神経の交感神経と副交感神経のバランスは、よく車のアクセルとブレーキの関係に例えられますが、ある意味アクセルとクラッチと言い換えてもよいのかも知れません。
人それぞれ備わっている唾液の緩衝能（口の中を中性に戻して歯の再石灰化を促す機能）を使って、口の中が中性になってからブラッシングするのがよいという。（＊３）
食後の歯みがきにもタイミングがあるらしいですよ。

体内時計は今何時を指していて、その時間帯はどんなことをするのがよいのでしょうか？どのような健康的な行いをするのにgood timingなのでしょう？
体内時計は健康モードを持っていて、効率よい健康の施策を実行する時間を示しているのかも知れません。体内時計が早く進んだり遅れる原因になり兼ねない不規則な生活は止めて、ちゃんと休息を取れるようにしたい。
だから体内時計のズレを直すために朝日を浴びてリセットすることや、野外での適度な運動が推奨されるのです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【参考】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＊１）健検公式テキスト増補改訂版　知っておきたい睡眠の知恵
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＊２）2021年8月30日　読売新聞　総合面
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＊３）安岡大志著　人生を好転させる歯科治療