外出してお友だちと会う切っ掛け

巷で「アンチエイジング」ってよく聞きますよね。世間ではこの言葉を「若返り」に置き替えているように思います。肉体的な若返りは不可能に近く、一種のあこがれ（夢）でもあります。だから商業的には消費者の欲望を駆り立てるには都合の良いキーワードなのでしょう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　生きる物すべては老いて行きます。毛や爪が新しく生えるなどは部分的に若返るのですが、私は１個体全体として肉体的に若返ることはできないと思っています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　なので、「アンチエイジング」とは「老いを予防すること」と解釈しています。

今の状態をいかに維持するかが大切ですよね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そこで新陳代謝の衰えをカバーできる運動は、生活習慣病にならないように予防する方法です。　　　　　MCI（軽度認知症）は認知症になるちょっと手前の状態で、日常生活に支障を来すことのない程度です。　この様態の悪化を予防するには運動が効果的です。更にフレイルに陥る前のプレフレイルの段階からからだを動かすのです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「フレイル」ということばが出て来ましたが、地域によってこのことばの認知度に差があります。　　　　フレイルとは虚弱とか衰えのことで、身体的フレイル，精神的フレイル，社会的フレイルの３つがあります。（＊１ ）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　外出することはこれらを一度に予防できる方法にもなると思いませんか！？判断力が維持されているうちに、興味を抱いて打ち込めることと出会うには、やっぱり外出して人に会うことだと思うのです。何の運動をするの？と身構えなくても良いのです。とにかく外に出てみては如何でしょうか？　　　　　　外に出るための目的作りで、各自治体や企業などが工夫を凝らしています。歩いた距離に応じて手に入れたポイントでショッピングが楽しめる仕組みは、今となっては珍しくない施策です。それはそれで否定しませんが、「やらされ感」を抱いてしまっては嫌になって長続きしません。　　　　　　　　　　　　　　　　私の場合は妻のウォーキングの痩身効果を目の当たりにしたことが、ジョギングの習慣を身に付ける切っ掛けになりました。（運動体験コラム）

男性に比べると女性は何歳になってもおしゃれ願望が強い。最近はちょい悪おじさんやナイスミドルも捨てたものではないですね。私がお世話しているご高齢の方に、いつも小粋な帽子をちょこんと頭に乗せてやって来る方がいらっしゃいます。また爪に気を配って、派手ではなく控えめで清潔感のあるマニキュアをされているご婦人もいらっしゃいます。むかしから「病は気から」とか「心配は身の毒」という。気持ちが前を向いている時のお出かけって、清々しくて足取りも軽いですよね。きっと顔に張りが生まれて表情も明るいはず。会う相手から褒められたりしたものならうれしくなっちゃいます。お会いする方々がお召になっている服とか腕時計などに気が付いたら、それにまつわる話題に発展させる。「あなたのことがちょっと気になりました。」という気持ちを別の表現で伝えると喜んでくれるのです。　運動（身体活動）やネガティブな認知（不安感）を抱きがちな高齢者に孤立感を与えてはいけませんよね！共通の趣味を見出したり、お互い似たような経験していることが知り合えたらしめたもの。
シニア世代がお化粧やファッションショウに興じる催しが人気らしいです。（＊２）人の心理的変化を活動的で前向きな生活にうまく導いています。

自分のうつな気持ちやネガティブな認知を忘れさせてくれて、楽しめる環境に身を投じるためにはどうすれば良いでしょうか？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　外出して人と会うことから始めましょうよ！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　何歳になっても生き育つ過程にいると思うことがたいせつです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　参考；（＊１）健検テキスト増補改訂版 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＊２）令和元年11月22日 読売新聞　くらし