野良猫は飼い猫よりも寿命が短い。
栄養が足りないためだけではなく、縄張り争いに気を抜くことができないから。
絶えず神経を尖らせていて、生きるために蓄えていた精神力をとことんまですり減らしてしまうそうです。
ある日の介護施設のお迎えで見掛けたこと。
あるおばあさんのお宅の庭先で野良猫のこどもたちがじゃれ合っていた。
その様子をゆったりとからだを横たえた親猫が、目を細めて静かに見守っているようでした。
一見すると、小春日和の元、何とも平和で穏やかな光景でした。だけど両耳だけはアンテナのように絶えず動かしていた。
周囲から怪しく危険そうな物音がしないか?
子どもたちに危害が及ばないか?
いち早く敵の襲来をキャッチするためでしょう。
むかし飼っていた猫の事を思い起こしてみると、確かに飼い猫の方が動かし方は緩慢だった。
ちょっとした上辺だけでは分からない。
隙を見せたら命取りになり兼ねない。そんな深層部分が垣間見えた。
微妙な仕草を逃がさない観察力も必要なのだと思いました。
加えて、野生化した動物たちが生命を維持するためには、餌を味わう余裕などあるはずがないのだろうと推察したのです。
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「淡いピンクのさざんかもあるのよ」。
そう教えてくれた、秋田出身のおばあさんがいらっしゃいます。秋田県の民謡「秋田おばこ」を名調子に乗せて歌い上げてくれるのです。とてもお上手で、送迎車の中は地元の雰囲気いっぱいにしてくれるのです。なので、私の中では愛称「おばこさん」です。
おばこさんはおいしそうにお食事されます。よく噛んで食べている姿がそう思わせてくれるのです。しっかりあごを動かして食べるおばあさんに、「韋駄天さん」もいらっしゃいましたね。
【関連コラム】 しっかり噛んで食べている姿
そのおばこさんを介護施設の送迎でお迎えに行った時のことです。
ご自宅に向かう途中の見通しのよい一本道。前方にゴミが散乱していた。その日は生ごみの収集日。カラスや野良猫がゴミを散らかさないためにネットを被せてあった。けどカラスが強引に残飯を漁っていたのです。
1年中カラスを見ない日がない要因のひとつ。それは人間の生活区にいれば、大して苦も無くエサを腹に収めることができるからなのでしょう。
車が近づいても逃げようとしない。おばこさんを迎えに行く時間まで、少し時間がある。カラスの “食べっぷり” を観察するには絶好のシチュエーションだったので、思わず見入ってしまいました。
観察してみて率直に思ったこと。
「食べる」ではなく「飲み込む」ですね。
料理の材料として購入したにも拘らず、賞味期限を過ぎてしまったのか?スチロール製のトレーに何枚も重なっているスライス肉を、くちばしで巧みにすくい上げて一気にゴクッと行っていた。「流し込む」って感じ。飲み込む時は白眼になるのも印象的でした。サメと同じだなと思った。映画「ジョーズ」。漁師クイント扮するロバート・ショウがむかしの辛い場面を回想するシーンがありましたね。
とにかく空腹を満たすために、本能に従って腹に収めている。エサを噛まずに飲み込むヘビも同じです。
ちっとも美味しそうに食べているとは思えない。食を楽しんでいるなんて、これっぽっちも伝わって来ない。生命維持のためだけに無くてはならない行動でしかない。
もともと彼らは噛むという動作を知らない。備わっていないから歯も生えていません。食欲を満たす本能でエサを体内に送り込むだけでよいのです。
噛めば噛むほど味が出て来るわけです。人間の舌は味わう価値を十分に果たせる機能を有している。だから人は味を楽しむ喜びを認識している。人間の特権なのかも知れません。
だから、飲み込むだけでは正しく味気ないのです。
【関連コラム】 食べ物を飲み込むためにたいせつなあごの動き
捕捉ですが、噛むことで得られるたいせつなことが他にある。噛む動作は唾液の分泌を促がしてくれるという点です。(*)
などの価値があるのです。
今回カラスが生ごみを漁っている様子を見ていて思ったこと。それは食べ物の味をしっかりと楽しむメリットを得ることができるのは、人間の特権だということ。生物が進化していく中で、天から授かった質の高い恩恵です。
しっかり噛むことから始まる、健康的な生活を送ることができる機能と能力。歯・口腔の健康を疎かにしていると、そのご加護を見す見す手放してしまう。もったいないことになってしまうのです。
【関連コラム】 不健康ドミノと健康起き上がり小法師
【出典】
(*)健検公式テキスト増補改訂第2版 唾液の現象は口の健康を妨げる
健康わくわくサイト管理者の岡本です。
★ 1986年 中学校教諭免許(理科)取得
第18382号
★ 同年 高等学校教諭免許(理科)取得
第19458号
★ 2015年 MDIC認定取得
第MDIC020281号
★ 2017年 健康マスター(エキスパート)認定取得
No.E0100390
★ 2018年 高度管理医療機器等販売業賃貸業
第4502291800001号
★ 同年 動物用管理医療機器販売・貸与業届
出
★ 2019年 Tokyoヘルスケアサポーター養成講座修了
★ 同年認知症サポーター養成講座受講
★ 2020年松本地域健康産業推進協議会参加
企業認定取得
★ 2020年2月「健康マスター・エキスパート」及び
「健康マスター普及認定講師」資格更新認定
★ 2021年1月【スポーツエールカンパニー
2021】認定番号;2021371 取得
★ 2021年12月1日【令和3年度東京都スポ
ーツ 推進企業】に認定
一覧表番号;164
★ 2022年7月 《西東京市健康デジタル指導士》
認定取得
★ 2022年12月1日【令和4年度東京都スポ
ーツ 推進企業】に認定
★ 2023年12月1日【令和5年度東京都スポ
ーツ 推進企業】に認定(3年連続で認定)
★ 2024年2月1日【健康マスター普及認定講師更
新eラーニング】修了(2026年迄資格延長)
大学卒業後、臨床検査会社,医療及び健康機器輸入販売会社と、一貫してヘルスケア業界に携わって参りました。
株式会社SOilyはスポーツエールカンパニー2025プラスに認定されました。
【認定番号;20250759】
株式会社SOilyはスポーツエールカンパニー2024プラスに認定されました。
【認定番号;20240639】
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