鍛えたあとに “おいしい” が待っている！

調理作業をフレイルチェックやフレイル予防の方法として活かせるかも知れません。
お掃除を全身のエクササイズにする要領です。
（お掃除を柔軟運動や筋トレに代えちゃいましょう）

ゆでたまごの潰したてを出来立てにして、そして食べごろにしてしまうこと。『ゆでたまごの潰したて ＝ 料理の出来立て ＝ 食べごろ』をお知らせしました。（潰したての妙）

 たまごは私たちの食生活にしっかり浸透した、馴染み深い食材です。良質な動物性たんぱく質を取り入れることのできる強い味方。
料理は出来たてが一番おいしい。ゆでたまごを料理の食材にして、握りつぶしたてで料理を締め括れば、それが叶います。

けど、たまごと聞くとコレステロールが高くなる！？と思われている方もいらっしゃるでしょう。健康な人の場合、多めにたまごを食べても血中コレステロールが高くならない研究結果が公表されています。（＊１）
さらに、体内のコレステロールは体内（主に肝臓）で合成される割合が８０％とも言われています。（＊２）食品から直接取り込まれる率が低いと言えるのです。一概にたまごを食べたからコレステロールが高くなるとは思い込んではいけないのです。
バランスの良い食生活におススメの食材 ≪さあにぎやか（に）いただく≫ の８番目の「た」として、しっかりとたまごも入っているのですから。（＊３）
食べ過ぎはダメだけど、そんなに心配しなくてもよさそうですね。コレステロールが高め云々は、たまごにとって気の毒な印象なのかも知れません。

 今回たまごサラダを簡単に作れる新商品のモニターに参加しました。ゆでたまごを潰すことが要求されます。正確に言えば“にぎりつぶす”作業です。当然握りつぶすには握力が必要ですよね。私の地元、西東京市が進めるフレイル予防のための、中高年向けのフレイルチェックの項目にも「握力」の測定があります。だから、握力の衰えを知って、維持できるようにトレーニングすることがたいせつです。ちなみに私もフレイルサポーターの一員です。（笑）

ペットボトルや瓶詰めジャムのふたを開けることが苦手になってきた方々がいらっしゃるはず。筋肉の衰えからフレイルに移行してしまうのを予防するためにはタンパク質を摂ることが重要です。
潰す作業をフレイル予防に置き換えて、一石二鳥よりも価値のある新商品を開発できそう！？と思い付いたのです。

握りつぶす作業を応用して、握力を測定できたり鍛えたりするのです。
商品パッケージの中のゆでたまごを、硬さの異なる目の粗いネットで包んで2重包装にします。握力は人によって区々です。出来たて食べごろのたまごサラダにするために、握る力や回数を本人の能力よりもちょっと高くなるように運動強度を調整します。
調理している間に、実は握力トレーニングをしているという商品です。

「食べごろはあなたの握力次第」とか「〇〇回握りつぶすと食べごろになります！」、「何回握って食べごろにします？」などのタグラインに乗せて、無意識的に握力低下を予防してもらうのです。

 ≪鍛えたあとにおいしい！が待っている！！≫ とは、シニア世代の健康ブームに乗ったユニークな発想だと思うのですが如何でしょうか？

                                                          　　　        【出典】
                                                                   　　　 （＊１）＜ Nakamura Y et al ., Am. J. Clin. Nutr., 2004, 80:58-63
                                                               　　　     （＊２）健検公式テキスト増補改訂第二版　さまざまな生活習慣病の要因に
                                                                　　　    （＊３）東京都福祉保健局ホームページ