家事パパが心配です。

家事を酒の肴にしてはいけません！

コロナ禍が過ぎ去りし今。春はお花見客、秋は紅葉・黄葉を楽しむ行楽客の賑わいです。
ようやく外食産業も復活かと思いきや、残念ながら倒産件数が増加中です。原材料・食材の高騰，人手不足，物価高等々に因る受難を被っている。
だから家飲み族が絶えることはありません。

今まで直に家事を手伝う機会がなかったパパさんへのアドバイスです。

ダラダラ飲みに走りがちな家飲みの流れそのままに、家事ドリンカー（housework drinker）にならないように願うのです。そんな族の増殖なんか無くて良い。

かつて女性の居場所は家庭だった。社会に解き放たれたのは戦後から。外でお酒を飲むこと自体、社会に出て働く男性の独擅場でした。
女性は結婚したら家事，育児を任される専業主婦。女性がお酒を控えることが、一種の慣わしと捉えられていた時代は、せいぜい昭和期の頃迄でしたかねぇ・・・。

それから時が流れ、社会情勢・世相が大きく、そして急激に変化した。
現代の少子高齢化，人手不足等の社会問題を凌ぐには、女性の活躍がなくてはなりません。

そうなれば、男性も家庭に向けて手を下す必要が生まれてきた。
ある時期主婦ならぬ「主夫」という当て字が流行った。従来主婦任せだった家事，育児を夫が担うのです。
ジョン・レノンさんが小野ヨーコとの間に生まれたショーン君の子育てに専念していた。
思い返してみると、この頃は奇異的なまなざしを持って、揶揄する風潮が流れていたと記憶している。

かつて “キッチン・ドリンカー” が話題になった。
厚生労働省のホームページ「e-ヘルスネット」２０２１年６月１８日更新の内容（＊２）では、女性が台所で料理に加えるお酒を味見している内に、ついつい病みつき状態になることが語源とある。そして広辞苑第六版では、主婦の飲酒常習者を指す和製語と明記されています。

キッチンに立って炊事の最中に思いもかけずに、ただお酒を口にする。そのうち常習的に飲み始めるようになる。そしてアルコールの依存性に支配されて、中毒症状に侵されてしまうわけです。
自分が居る場所はプライベートな空間。そんな状況に居座っていることも手伝って、アルコール依存症に陥るのです。

​今の日本は育児・介護休養法が改正されている。
厚生労働省の調査によると、育児休業（育休）制度を導入している事業所は、令和元年で８割近くに上っているとか。（＊１）
家事に縁遠かった男性が、不慣れなことをまかされるようになりました。掃除や洗濯などに何かしら興味を覚えてくれることは歓迎したいですね。

例えば、洗濯物を干すという作業。
天気の良い日にたくさんの洗濯物を干し終えると清々しさを感じます。干し終えると何とも言えない達成感がある。実のところ、私はほぼ毎日、その達成感に浸っているのです。

【関連コラム】　ふとんの天日干し

ジョギングを続ける理由として、一杯のビールの旨さが待っているからというジョガーもいらっしゃるでしょう。その気持ち、分からないでもない。けどご注意あれ。アルコールは常習性を引き起こします。

キッチン・ドリンカーならぬランドリー・ドリンカーが産まれてしまう。はたまたクリーニング・ドリンカーやペアレンティング・ドリンカーが出現するかもしれません。

アルコール依存症の魔の手は、心の隙を狙って伸びて来る。キッチン・ドリンカーの表現そのままに、ダイニングキッチンだけに忍び寄るのではありません。

家事ドリンカー（housework drinker）になってはいけません！

調子に乗っての一杯のビール。爽快感から満足感、そしていい気になった昂揚感を助長させるでしょう。そのうち１杯が２杯・・・、ビールでは飽き足らなくなって、もっと強いお酒へと手が伸びてしまう。悪魔が仕掛けた “罠” が潜んでいます。

家事は健康的な身体活動と捉えるのです。
基本的にアルコールは要りません。

【関連コラム】
お掃除を柔軟運動や筋トレに変えちゃいましょう。
洗濯はストレッチ＆脳トレのチャンス

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【出典】
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＊１）厚生労働省　事業所調査 結果概要　育児・介護休業制度等に関する事項
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＊２）厚生労働省 e-ヘルスネット［情報提供］